サリーの思い出

1週間ほど前にバングラデシュのフェアトレード生産者グループのBashaからリサイクルサリーの
お品物が届き、その検品やアイロンがけをしながら・・・サリーにまつわるエピソードを思い出しました。

私は、青年海外協力隊から始まり、日本の企業の駐在員としてトータル11年ほど
スリランカに滞在していました。その間、特にオフィシャルな場面ではサリーを着る機会が
多々あり、私自身、布が好きなこともあり、50枚くらい持っていました。

サリーは幅115~120センチほど、長さは5~6メートルのファブリックです。
体にぴったりとした、一昔前によく耳にした「チビT」ような感じです。
サリーにブラウスピースがセットになっているものもあれば、
自分でマッチする生地を選んで、ブラウスを作ったりします。

協力隊の時は、役所に行ったり、何かの式典に呼ばれたりするときに、
サリーを着ました。当時はまだ一人で着ることができず、ホームステイしていた家の
お母さんに着せてもらっていました💦

その後、企業の駐在員として滞在していた時は、ある出来事から
できる限りサリーを着ることにしようと思い、実際、ほぼ毎日サリーを着ていました。

それは、とても大切な会合に出向いた際に、私はスーツを着ていたのですが、
スリランカでは、女性がスーツ(ジャケットとひざ丈より少し長めのスカート)では
公の会場に入ることができないと会場の入り口で言われてしまい、
私は門前払いとなってしまったんです・・・😿
日本では、仕事でスーツを着用して、会合等に出席するのは当たり前というか、
ふさわしい恰好なのですが、スリランカでは、違ったのです
・・・足を出してはいけなかったんです。

会場に入るゲートのところで、私は上司に必要な書類を渡して、見送りをし
そのまま、事務所に戻りました・・・なんという失態

そんな苦い経験があったので、いつ何時そのような状況になるかわからないと思い、
それ以降は、極力サリーを着て出勤するようにしました。

毎日サリーを着るようになって、自分でさっさと着れるようになり、
周りのスタッフからも「よく似合っている!」なんて言われて、
うれしかったですね。
『サリーは縦のラインが強調される着物なので、太っている人の方が似合うんだよ』って
言われたときは、さすがにがっくりしましたが、確かにそうなんです。

そんなあるとき、会社のスタッフが私にプレゼントと言って、
大きな包みを手渡してくれました。誕生日でもクリスマスでもないのに・・・
何だろうと、その場でその包みを開けてみると、中には、ポリエステル製のサリーが
入っていました。そして女性スタッフが私に、
「職場ではこのサリーを着てほしい!」と言うんです。
更に、「ミス(私のこと)が来ているサリーはちょっと恥ずかしい・・・」とも
私は何事かと思い、理由を尋ねるも、はっきりしたことを言ってもらえず、
なんとも腑に落ちない気持ちになりました。

そこで、仲の良い同僚に聞いてみたら、
「サリーにはいろんな生地や柄があるけど、特にコットンのサリーは労働者が着るもので
身分が低く見えてしまうから、オフィスで働く場合は、コットンのサリーじゃない方が
いいからね」とのこと・

そうなんだ・・・でも、ポリエステルのサリーって、生地が滑って着にくいし、汗をかいたら
生地がぺったり張り付いて気持ち悪いんだよね・・・でも、一緒に仕事をしているスタッフに
迷惑をかけるわけにはいかないし・・・と悩みました。

でも、やっぱり綿のサリーを着たいと思い、購入するお店の人に、職場でも着れるものを
選んでもらい、オーガンジーのような素材のものを着るようになりました。

リサイクルサリーは現地ではKantha(カタ、もしくはカンタ)と言われていて、
労働者階級の女性が自らのサリーを幾重にも重ねて
刺し子を施し、で生まれてくる赤ちゃんのおくるみを作ったことが始まりと
言われています。

何度も洗って、くったりとした生地を重ね、刺し子を施し再生した生地には、
所々に充て布で補強した部分も見られます。
そんな生地を、ショールやブランケットに仕立ててもらいました。
エコで、ユニーク、優しい肌触りが心地いいです。
ぜひ、お手に取ってください。

リサイクルサリーのお品はこちらからご覧になっていただけます。